レスキュー訓練_リスクマネジメント4日目午後

レスキュー訓練_リスクマネジメント4日目午後

午前中のフィールドメンテナンスが終わり午後からは、私の所属する(社)日本ケイビング連盟西表島支部のメンバーとの合同訓練となりました

まずは思い出し訓練としてケイビングツアーで使用している「ユツン洞窟」の縦穴搬送の室内訓練

なぜ室内???

年に1〜2回ほどしか行わない実践型レスキューなので細かなことはやはり忘れてしまうんですね〜 うる覚えでやる事ではないので「初心忘るべからず」でまずは室内から

流れを思い出しながら、わずかでも気になる部分があれば徹底的に解決するまでシステムを調整します

昨年の11月後半に沖永良部島で行った(社)日本ケイビング連盟全国合同訓練の時に発見したシステム上の問題点(詳しく書くことは控えます)

この問題点が意外と重要で室内訓練の今日は、この部分が解決するまでしっかりシステムの調整を行いました

ケイビングレスキューは

都市型レスキューとは違うのですが、基礎的な部分は今まで学んできたレスキュー3のTRRTを基本とし西表島支部メンバー全員で作り上げてきました

縦穴引き上げ搬送は自分たちのツアーフィールドでもある西表島の「ユツン洞窟」での緊急時単に対応出来るようにシステムを構築し(社)日本ケイビング連盟の会長でもある吉田勝次氏のアドバイスを参考に今の形に落ち着きました

条件は
洞窟最深部でどちらに進んでも狭い場所がありストレッチャーが通らないため洞窟内天井に空いた洞口から地上に引き上げる1ピッチのオーバーハンギングであること、1人でシステム構築から引き上げまでが完了できること、そして限られた最小限の資機材で行える超ミニマムレスキュー

とりあえずカウンターウエイトの縦穴搬送は今まで数え切れないほど訓練してきたので一度やると思い出せるとこまで成長しました/笑

問題はここから
今西表島支部が取り組んでいる「横穴搬送」

横穴はマンパワーでストレッツチャーを搬送できるんじゃないの!?

いえいえ実際はそうではありません

実はオーバーハンギングの縦穴搬送が一番楽で簡単なんです、一番難しいのは岩だらけで理想的な場所に支点が確保しにくい高低差がある横移動なんです

横穴の横移動とはいえ洞窟内は2〜3Mの高低差が続き、足場が狭い場所が多く移動にどうしても両手が必要な場所が出てくるんです

そんな場所でどうやって安全にビクティム(要救助者)を搬送するか?
地上とは違い実際の現場でレスキューに携わる消防関係の方や警察関係の方が初めて入るような洞窟で地上と同じような行動がとれることはまず期待できない

それこそ
ストレッチャーを担ぐレスキュアーが洞窟経験が少ないと二次災害に遭遇する可能性が非常に高いと思われる

なので
洞窟内でストレッツチャーが必要な怪我人が出た時に洞窟になれた支部メンバーだけで地上の洞口にいるレスキュー隊や消防団に安全に素早く引き継ぐ為に訓練は欠かせないんです

今日の課題
資機材は西表島支部が保有している「縦穴レスキュー搬送キット」のみを使い、最も高低差が大きく足場が不安定なポイントから洞口近くまで安全に搬送できるか?を検証するための仮訓練

横穴の搬送ルート上部にセイフティーハイライン構築が可能か、支点はどこで取るか、ディベーションはどこで取るか、などを「安全でシンプルで早い」かを洞窟内で調べて来ました

頭で考える事とは違い実際の洞窟での訓練は様々な問題点が発見できて実りある時間となりました

今回得た問題点を改善するために次回は地上での訓練で全ての問題を解決し今年中には実際の洞窟で使えるレベルに押し上げたいと思っています

本日も充実したシーズンオフです

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